パニック障害と家族旅行
スーパーでパニック発作を起こし、
心療内科を予約した翌日から1泊2日でわたしの両親の還暦旅行を予定していました。
予約してあるし、
家族と一緒ならなんとかなるだろうと少しの不安を抱えながら出発しました。
宿泊先はコテージになっていて子どもが騒いでも気にならず、外でも遊べたのでとってもよかったです♪
ちなみに、わたしがパニック障害にかかっていることを知っているのは夫と母だけでした。
1日目は夫と息子とわたしだけで
那須で前から気になっていたステーキのお店に行こう!と決めていました。
わたしは旅行で発作を起こさないか不安でほとんど寝ていない状態で、
予期不安のせいか胸やけもしているし、正直ステーキどころじゃなかったです。
お店の開店と同時に入り、有名なお店だったので開店と同時に満席となりました。
わたしは食欲がなかったので、息子と二人でキッズミールを半分こすることにしました。
夫は450グラムのステーキを注文…
旅行のときだけはケチケチしないのが我が家のルールです。
混雑していたせいか、注文してからなかなか料理が来ませんでした。
先に来ていた隣の席の家族連れが注文してから料理が届き、完食して帰っていったのに、我が家の席には料理が来ません…
最初は息子と一緒に店内の雑貨を見てお話ししながら気を紛らわしていましたが、
とうとう気が遠くなって動悸がして息苦しくなってしまいました。
そして、わたしの発作が起こるのとほぼ同時に料理がきました…(笑)
あと少し耐えられていれば…
息子と夫には先に食べてもらい、わたしは濡れタオルで顔を冷やして発作が過ぎるのを待ちました。
パニック発作は通常10~30分でおさまるのですが、その時間がすごく長く感じます。
発作のときは深呼吸をしたり、リラックスのツボを刺激したりして、
副交感神経を優位にさせてあげると発作が収まりやすくなるみたいです。
レストランで顔を冷やし、必死に深呼吸をしてやりすごし、15分くらいで発作が収まりました。
ですがやはり食欲は湧かず、夫と息子が食べる様子を見守るのみでした。
その後博物館に行き、そこでは発作も不安もなく楽しく過ごすことができました。
すこし小腹が空いたので館内のカフェでアイスを頼みましたが、
一口食べるとまた胸やけがしてしまって結局夫に食べてもらいました。
わたしは子供のころから何か憂鬱なことや不安なことがあると胃がムカムカして何も食べられなくなってしまう体質だったので
旅行の頃はいかに頭の中が不安に支配されていたかを感じます。
夕方宿泊先に着いてコテージだったせいか、とてもリラックスして過ごせました。
息子と湖のほとりを探検したり、バーベキューをしたり…
パニック発作のことを考えることもなく、また夕飯は胸やけすることなくモリモリ食べられました。
しかし夜は眠りが浅く、ほとんど眠れませんでした。
翌朝、寝不足でしたが旅行の雰囲気もあり特に問題なく起きられました。
起きて間もなく、朝食のバイキングに向かいました。
食欲はないけど何かを食べなくては…そう思って、納豆とフルーツをお皿に盛りました。
しかし一口食べてまた吐き気が…
夫や母に心配をかけたくないのでなんとか詰め込んで食事を終え、部屋に戻りました。
無理やり食べたせいか吐き気が収まらず、チェックアウトの時間まで少し休ませてもらうことにしました。
チェックアウトの手続きも、待っていられる自信がなくて夫に頼みました。
今から思うと、旅行2日目のこの日の体調がこれまでで一番最悪だったかもしれません。
チェックアウトしたあと、大内宿を観光しましたが目眩と胸焼けで不安でいっぱいで全く楽しむ余裕がありませんでした。
そして少し早いですがお昼前には現地解散で、それぞれ家に向けて出発しました。
旅行に行って現実を忘れれば発作なんて起きない!そう思っていましたが、わたしの不安はもう限界を超えていたようでした。
というか今思い返すと、「こうゆう状況で発作が起きそうだな」と自ら想像して不安になり、その結果想像通りの場面で発作を起こしてしまう。
という感じでした。
今回の旅行でも、夫に迷惑をたくさんかけてしまいました。
発作が起こるたびに、ママ~ママ~とぐずる息子をあやしてくれて、車の移動中はわたしを休ませてくれて、わたしの両親との旅行なので両親にも気をつかってくれて…
迷惑かけてごめんね…
わたしがこう言うと、
べつに迷惑じゃないよ
と、一言だけ答えてくれました。
もともと責任感が強く、なんでもかんでも責任を感じやすいタチなので、この一言だけで涙が出るくらい救われました。
この人と結婚して良かった、この人のために早く治さないと、そう感じた旅行でした。
初診!心療内科へ行ってみた!
心療内科を受診しようと思ったきっかけ - アラサー主婦のパニック闘病記録
前回ブログでも書きましたが、わたしはパニック発作で日常生活に支障が出ていることを自覚し、心療内科を受診することを決めました。
わたしは当初、精神疾患に対して薬物療法を受けることに関して否定的な考えをもっていました。
精神薬には依存性があるものが多く、いわゆる薬漬け状態になって薬なしでは生きられない身体になるのが恐いと思っていました。
自分なりにアルコールやカフェインを一切断ち、就寝前にヨガをして朝起きたら青汁を飲んで…生活習慣を見直しました。
ですが、常に発作が起きることが不安で著しい変化は見られず、このパニック発作に対する不安が薬漬けになる不安を越えていました。
心療内科は人生初!
予約の電話から初診まではこんな感じの流れでした。
初診予約の電話
心療内科をネット検索し、自宅最寄り駅から2駅先に2件見つかりました。(AクリニックとBクリニックとします)
Aクリニックは口コミが良かったのですが、HPに初診の受付は最短で1ヶ月後と書いてあり却下…
Bクリニックは電話してみないといつ予約がとれるか分からなかったので、ひとまず電話をし、3日後のお昼からの予約がとれました。
Bクリニックの電話対応は受付の方がしてくれましたが、やはり診療内容が内容だけに、電話口でも優しく対応してくれた印象です。
初診の予約で確認されたのは、こちらです
- 予約日時
- 氏名、年齢、電話番号
- ほかの心療内科に通院しているか
- 飲んでいる薬があるか
そして最後にさらっと…
当院は大変混雑しておりまして、1~2時間ほどお待ちいただくことがありますのでご了承くださいね
と優しく言われました。
とってもさらっと言われたので、わたしも「は~い」と返事をしてしまいましたが
電話を切ったあとにものすごく不安になってしまいました。
そんなに待ったらパニック治しにいってるのにパニック発作起こしちゃいそうだよ~!!
予約の電話を切った後から、病院のことが不安で不安で、食欲不振と不眠に悩まされました。
そして翌日から病院へ行く前日までの2日間、毎日発作を起こしました(笑)
初めての心療内科
受診するクリニックが駅から徒歩2分の立地だったので、息子は夫に任せて一人で電車で行く予定でした。
ただ、2時間一人で待てるかがすごく不安でした。
夫と息子はお小遣いを握りしめて、二人でお台場へ遊びに行きました。
予約はお昼からだったので、一人でもんもんと不安になりながら家で過ごしていました。
すると母から、
不安ならついていってあげようか?
とメールが…!!
いい歳して恥ずかしいと思いつつ、母に甘えることにしました。
母と病院なんて何年ぶりだったのやら…
いよいよ受付へ
エレベーターで病院のフロアまで上がり、扉が開くとものすごい人がいました。
待ち時間で体調を悪くされたのか、待合室の椅子に横になっている方もいました。
また、わたしのように一人での通院が困難な方で夫婦や親子で来ている方も何組かいました。
しかし、院内は明るくて静かでオルゴールのBGMが鳴り、漫画や雑誌、ウォーターサーバーもあって嫌な感じはしませんでした。
診察室は全部で3部屋、初診ではどの先生になるか分かりませんが、次回からは必ず同じ先生が担当してくれる感じのようでした。
受付で初診の旨を伝えて、問診票を渡されました。
一般的な病院で書く問診票の設問に加えて、食欲があるか、気分の落ち込みがあるか等の心理テストのようなものも記入しました。
そしてここからが勝負の待ち時間!
わたしは一人でじっとしていると体調のことばかり気にして逆に発作を起こしてしまうタイプだと気づいたので、ひたすら母とおしゃべりし続けました(笑)
覚悟を決めて、気を紛らわす用の飴や飲み物、保冷剤、濡れタオルを持参していましたが、30分ほど待ったら診察室へ呼ばれました。
2時間待つ覚悟をしていたので、ものすごくラッキーというか助かったというか、そんな気持ちでした。
先生との面談
心療内科を受診するに当たって不安だったのが、自分の症状をきちんと先生に伝えられるかということでした。
身体の病気やケガなら、聴診器を当てたりレントゲンを撮ったりして、自分が上手く説明が出来なくても症状に合った治療をしてもらえますが、
心の病となると、自分のさじ加減で重症か軽症か決められてしまうのでは…と思っていました。
しかもパニック障害では発作が起きていないときは元気なので、なんともない状態のときに発作が起きているときの身体に起こる症状を説明するのが難しく感じました。
しかし、そこはさすが専門のお医者様…
こうゆう症状はある?
発作はどんなときに起こる?
などとリードして質問してくれるので、口下手なわたしでもきちんと相談ができました。
初めての処方薬
もともと薬に抵抗があったわたし。
先生にもその話はお伝えしました。
先生もそのことに理解をしてくれて、最初は頓服薬としてロラゼパムというお薬だけ処方されました。
このお薬は依存性があり、常用しているとどんどん量を増やさないと効かなくなってしまうらしいのです。
ただ、1日2回程度なら問題ないから具合悪くなったら飲んで!と言われました。
もし不安で食欲不振とかの症状がでたり、どうしても発作を起こしたくないときにも飲んでもいいよ。とも言われました。
抗不安薬には自分に合う合わないがあるらしく、合わないと副作用も強く出るらしいので1週間ぶんの頓服を処方されて次回は1週間後ということになりました。
きちんと薬の危険性も説明してくれて、聞いたことには丁寧に答えてくれて、いい先生に出会えたのかな?と思っています。
ただ、産まれて初めての頓服薬…どのタイミングで飲めばいいのかいまいち分かりませんでした
長くなってしまいそうなので、このお話はまた改めたいと思います。
心療内科を受診しようと思ったきっかけ
3度目の発作が起きて以来、自分の体調不良は精神的なものが原因では…と考えはじめ、いろいろと調べた結果「パニック障害」なんじゃないかと思うようになりました。
そして、それから発作が起きてしまうんじゃないかと常に不安が付きまとう日々を過ごすようになりました。
以前ケータイショップで発作が起きたときに顔に保冷剤と濡れタオルを当てていたら体調が良くなったので、お守り用に常に濡れタオルと保冷剤をバッグに入れています。
ちなみに息子がまだおむつがはずれていないのでバッグの中は…
◆おむつ
◆着替え
◆保冷剤、濡れタオルを入れた保冷バッグ
◆ハンカチ
◆水筒
◆財布
が入っていて、常にパンパン!
リュックに入れて持ち歩いていますが、ずっしりきます。
息子はまだ未収園児で常に一緒に行動。ずっと家にいると飽きてしまうし、兄弟もいないのでなるべくお友達と触れあわせたい…
けど、発作が恐いのでなるべく家にいたい…
毎日葛藤がありました。
そして、3度目の発作から1週間後…スーパーのレジ待ちで並んでいるときにまたドキドキが始まりました。
その日は特売日でレジは5人くらい並んでいて、急に動悸が始まりました。
とても待てる気がしなかったので、列から外れてベンチで休みました。
しかしカートには3歳の息子が乗っていて、ものすごい勢いで話しかけてきます…
ママ、なにしてるの~??
お返事してよ~!
早く児童館いこうよ~!(お友達と約束していました)
ねぇ、マァ~マ~!
全然体調が戻らない…
結局お店の品出しのスタッフの方に、事情を話して商品を戻してもらって何も買えずにお店を後にしました。
そして買い物の後にお友達と児童館で遊ぶ約束をしていましたが、それも事情を話してドタキャンしてしまいました。
児童館に行きたかった息子にギャン泣きされて、わたしも一緒に泣きました(笑)
いままでの発作のなかで一番ショックでした。
専業主婦なのに買い物すらできない、他のママのように息子を遊びに連れていってあげられない自分をすごく責めました。
そして完全に日常生活に支障が出てしまっている自分の状態に気付き、心療内科を受診することを決めました。
できるだけ早くなんとかしたかったので、一番早く予約がとれた病院にしました。
初診は、スーパーでの発作の3日後に予約がとれました。
パニック障害を自覚するまで②
最初の発作は2018年7月の初め頃に起きました。
当時はパニック障害とは思ってもいなく、ただの寝不足や疲れが原因だと思っていました。
そのため、息子と二人で電車に乗ってお出掛けしたり、家族で外食へいったり、旅行したり、とくに日常生活に支障が出ることはありませんでした。
しかし、次に発作が起きたのが翌月の8月中旬頃です。
久々に夫と二人で出掛けようと、息子を実家に預けてランチをしに行きました。
車で出掛けましたが、行きの車内で既に胃に不快感があり胸騒ぎがしていました。
せっかくのデートだからと気にせずお店に入ると、少し蒸し暑かった店内で一気に動悸が起こりました。
せっかくの二人きりのランチ、夫やお店の方に迷惑をかけてはいけない!
そう思えば思うほど動悸は止まらず、トイレに籠りました。
早くトイレからでないと…と気持ちばかりが焦って、動悸や吐き気はますますひどくなっていきます。
もう車で休ませてもらおう、そう思ってトイレから出ると食事を終えた夫が心配そうに迎えてくれました。
お店の方にも謝罪し、せっかくのランチは一口も手をつけられずにお店を出ました。普段はケチケチ主婦なので未だにもったいなくて悲しい…
この時も、デートが楽しみすぎて前日ほとんど寝ていなかったので寝不足が原因の貧血だと思っていました。
3度目の発作が起きたのは、その1週間後です。
ケータイの調子が悪くなり、急遽機種変更をしなければならず一人で手続きに向かいました。
順番がくるまで下を向いて本を読んでいて、ふと前を見たときにクラッと目眩がしました。
その目眩がきっかけて、もしここで体調が悪くなったら…という不安に襲われました。
自分の順番がきて、手続きのあいだも目眩と胃の不快感があり必死に耐えていました。
やがて耐えられなくなり、お店の方に体調が悪くなったことを伝えてまた改めて来店しますと申し出ました。
お店の方は、あともう少しだから楽な姿勢でいてもらって大丈夫なので耐えられそうなら耐えてください!的なこと言ってくれました。(持っていたケータイが完全に使えなくなっていたので…)
お店の方は熱中症と勘違いしたのか、冷たい飲み物や保冷剤を出してくれて、急いで手続きを進めてくださいました。
わたしも保冷剤を顔に当てて気を紛らわし、なんとか手続きを終えることができました。
手続きが終わってお店から出ると、さっきまでの動悸や不安はすっと引いていきました。
このとき、自分の体調不良の原因は身体じゃなくて心なんじゃないか…と自覚しました。
パニック障害を自覚するまで①
最初のパニック発作は2018年7月に起きました🐱
その前から息子が夜中に起きることがあって、寝不足のせいか体調がいまいちだなぁ…と思っていました
家族で電車でお出掛けしようかと、電車に乗り込んだ瞬間何とも言えない胃の不快感と目眩に襲われました。
電車で具合が悪くなった!どうしよう!と思えば思うほど動悸がして呼吸が浅く荒くなっていきました。
乗り換えの駅で少し休んで、もう大丈夫と思って再び電車に乗ると、また目眩がしてどんどん動悸が始まりました…
そこから目的地までは30分以上電車に乗っていないといけないので、電車のドアが閉まる前に急いで電車から降りました。
電車に夫と息子を乗せたまま、自分だけ降りてしまいました。
夫は事態を察して、わたしに手を降ってくれましたが息子は突然ママと離れて大泣き…
あのときは夫と息子にものすごく申し訳ないことをしたなと思います。
以前から体調が悪い日があったこともあり、そのままかかりつけの内科へ向かいました。
貧血のような目眩と、動悸がするんです
こう説明し、血圧、心電図、血液検査など一般的な健康診断にあたる項目を全部調べてもいましたが異常は見つかりませんでした。
お医者さんからは「身体自体は健康だけど、もしかしたら精神的なものからきてるのかもね」
と言われました。
そのときはまさか自分がパニック障害とは思っていなかったので、自分の暴飲暴食や冷房にあたりすぎているせいで自律神経が乱れているのかな?くらいに思っていました。